怪ヲ詠メル[040)るいの歌集(仮)]
(2009-08-21 00:23:00) by =oyo=


<画像:20090820.jpg>
薄闇に 我が乳喰らふ 君は知らぬ ひとつふたつと 頸が舞ふなり

るい詠める

<読み>
うすやみに わがちちくらう きみはしらぬ ひとつふたつと くびがまうなり

<意味>
薄やみの中で、わたしの乳を貪る様に吸っているあなたは気づいていない。ひとつ、ふたつと頸が宙を飛び回っている事を。

<解説>
これもまた怪異を詠んだ歌。己を抱く恋人の背後に怪異が迫っている。先刻来、己自身はそれに気づいているものの、恐ろしくて声ならぬ声しか出ない(それは愛撫によって発せられていると恋人は誤解している)。そして....。
というある種のホラーの、常套句と解釈出来る。
だけれども、「我が乳喰らふ」を拡大解釈して、文字通り、「君」が作者を食していると解釈したらどうだろうか。

(この項:たい)


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