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風流る 祭の前の 槌の音 白雲さへも 浮き足立ちて
<読み>
かぜながる まつりのまえの つちのおと しらくもさえも うきあしだちて
<意味>
祭りの会場を設営する槌の音が、風に流れて聴こえてくる。(その音を聴くと)白い雲までも、浮き足立っている様に観える。
<解説>
夏から秋へと変わるこの時期は、爽やかな風が流れる晴天の日が続く。そんな日に、どこからか、槌打つ音が聴こえる。風に乗って奔る雲も、祭への期待で逸っている様だ。
新宿駅の西口も、祭の会場設営に追われていた。
第四句の「さへ」は、添加を表す副助詞。「(その上)〜までも」と訳す。つまり、ここでは作者自身も「浮き足立」っている心情を類推させている。