<画像> 激しかれ 短き夏の陽 貫きて 鳴きて恋して 産みて逝くかな
<読み> はげしかれ みじかきなつのひ つらぬきて なきてこいして うみてゆくかな
<意味> 激しいなぁ、短い夏の日差しを刺し貫くかの様に、(蝉は)鳴いて恋して出産して死んで行くのだなぁ。
<解説> この歌は蝉の事を詠ったのではない。夏のわずか10日ばかりを、生き急ぐ様にその生を謳歌する彼らに、己の理想像を見いだしたのであろう。作者の死生観や恋愛観が読み取れる。