<画像:>
五月雨に 傘喪ふて 佇みぬ 頬を濡らすや 梢の雫
<読み>
さみだれに かさうしのうて たたずみぬ ほおをぬらすや こずえのしずく
<意味>
五月雨が降っている中、傘をなくして [木陰で雨宿りしていたら] 梢から落ちて来た雫が頬を濡らしたなぁ。
<解説>
昨夜の予報では、朝の出勤時間に降る様に聴いていた。実際に、朝、外出する頃は霧雨の様な細かい雨ばかりが降っていた。なぁに、今にやむだろうと高を括って、傘も持たずに外出したら、次第に雨足は早くそして強くなってくる。最寄駅に近づくに連れて、それはビル風に煽られたのだろうか、傘なしでは辛い降りとなってきた。
梅雨と呼ぶにはまだまだだろうが、雨の季節特有の、後悔と憂鬱を想い出させられた日だった。
歌にちょっとだけ触れておくと、結句の「梢の雫」が雨のせいばかりとは言えないのは、勿論の事である。