<画像:20100624.jpg>
こころ乱れ 鉄路覆ふか 紫陽花に ひとつふたつと 雨叩く音
<読み>
こころみだれ てつろおおうか あじさいに ひとつふたつと あめたたくおと
<意味>
気持ちが乱れている時に、鉄路を覆うかの様に咲いている紫陽花に、ひとつふたつと雨が叩く音 [が響く]。
<解説>
上の<意味>のところでは、字句に従って素直に解読してみたが、第二句の「鉄路覆うか」は、初句の「こころ乱れ」にかかっているとも解釈出来る。
つまり「鉄路を覆うかの様に、気持ちが乱れて〜」と、いう様な。
いずれにしても、この歌からは、線路上の列車のごとんごとんという音と、紫陽花 (Hydrangea) の上に降り始めた大粒の雨がたてるぱらぱらという音、このふたつが共に鳴り響いている。
ちなみに、線路脇に咲く 紫陽花 (Hydrangea) は、東京では例えば井の頭線 (Keio Inokashira Line) で観る事が出来る。そこでは大振りの花々が咲き誇り、車窓まじかに迫って観えるのだ。