<画像:20100805.jpg>
炎天に 腸吐きて 路半ば とうに干涸ぶ 絶命の血
<読み>
えんてんに はらわたはきて みちなかば とうにひからぶ ぜつめいのち
<意味>
炎天下、[その蛙の屍骸は] 腸を吐き出して、道路の真ん中にある。絶命の血はとっくに干涸びていた。
<解説>
今日も暑い。恐らく猛暑日となっただろう。作者は、干涸びた蛙 (Frog) の屍骸をみつける。恐らく、自動車かなにかに轢かれたのだろう。内蔵をはみ出させて絶命している。そして、その躯は、既にこの暑さのせいで干涸びていた。
この蛙 (Frog) の屍骸から、作者がナニカに想いを馳せているのは、第三句<画像:>で想像される。
志賀直哉 (Naoya Shiga) の『城の崎にて (At Kinosaki)』をここで引用するのは、流石に気がひけるのだけれども。