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褥にや 夏の遺り香 倦みて憂し 遥か轟く 秋雷の音
<読み>
しとねにや なつののこりか うみてうし はるかとどろく しゅうらいのね
<意味>
褥には、夏の残り香が遺っていて、怠惰で憂鬱である。秋の雷が遠くの方で鳴り響いている。
<解説>
今年の猛暑・酷暑もようやく終りらしい。今日は朝から激しい雨が窓を叩き、時折、雷鳴も鳴り響いた。ひと夏の想いに耽るよすがも気力も失せていると、秋は駆足でやってくる。肌寒いくらいだ。
初句の「褥」は「しとね」と読んで、平安時代 (Heian Period) あたりからみられる麻 (Hemp) の寝具。