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想い出づ 零れたみるく 濁れるを 仰ぎ観たりや 去年と同じ雲
<読み>
おもいいづ こぼれたみるく にごれるを あおぎみたりや こぞとおなじくも
<意味>
零れたミルクが濁っていた事を想い出している。去年と同じ雲を仰ぎ見ている。
<解説>
第二句の「こぼれたみるく」とは、英語のことわざの「It is no use crying over spilt milk.(こぼれたミルクを嘆いても何にもならない)」に準拠している。日本語のことわざでは「後の後悔先に立たず」とか「覆水盆に返らず」とかになると思う。
第三句での「濁れるを」から、当時、相当な後悔をしたと推測される。そして、今日はその一年前の時と、同じ様な気候。
今日は終日、爽やかな天気だったのだが、作者のこころは如何ばかりであったか。