<画像:20110127.jpg>
闇の底に 獣が如く 伏せ居れば 冬の陽のみぞ 眩しかるなり
<読み>
やみのそこに けだものがごとく ふせおれば ふゆのひのみぞ まぶしかるなり
<意味>
闇の底に、けだものの様に伏せていれば、冬の陽射しだけが眩しいのだ。
<解説>
相変わらず寒い。それどころか、この寒さはまだまだ続くと言う。作品では、屋外から聴こえる猫の鳴声に、己自身を重ねあわせて詠んでいる。第四句を注視して詠めば、本来ならばいろいろな眩しいものがあってしかるべきなのにも関わらずに、陽射しの眩しさ以外は認めようとしない、とも読める。
ぼくの自宅でも、夜半、猫が啼く。その声の殆どは、つがいのまぐわう時のものだ。