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舞へよ桜 我が想ひや 笑み咲けと 散る花浴びて 俯く人に
<読み>
まえよさくら われがおもいや えみさけと ちるはなあびて うつむくひとに
<意味>
桜よ舞う様に散れ。私の想いは、その散る花を浴びてもまだ俯く人に笑みを咲かせたいのだ。
<解説>
終りが観えない闘いが続いているのかもしれない。それでも桜の季節はやって来る [東京は一昨日に満開となった]。この桜を観れば、様々な想いが、それを観るヒトに顕われるのかもしれない。そして、己の今の境遇に泪するヒトもいるかもしれない。しかし、だからこそ、散る花の美しさに酔って欲しいのだ、今は。
詞書の「桜ノ森ノ満開ノ下」は、勿論、坂口安吾 (Ango Sakaguchi) の『桜の森の満開の下 (In A Forest Under The Cherries In Full-Bloom)』の引用だけれども、この歌の内容そのものには、関係ないと思われる。