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朝露に 孤閨の葎 折り伏して 欠伸する猫 真似びて起きる
<読み>
あさつゆに こけいのむぐら おりふして あくびするねこ まねびておきる
<意味>
朝露の降りた朝に、独り寝の寝床の周りに生えている雑草を折り伏せて欠伸する猫を真似て、起床した。
<解説>
既に梅雨入りした地方もある。颱風も接近している。今週末はその影響で雨だと言う。爽やかな五月晴れ [否々、五月晴れとは元来そういうものなのだ] はどこかに行って、雨こそ降らないけれども、じめっとした湿度の高い朝だった。
短歌はある一匹の猫の起床を描写したものだけれども、結句の言葉があろうとなかろうとこの猫は作者自身なのであろう。