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こころ凍ゆ 震えるふたりの 盲かな 闇の深きに 土竜まぐわう
<読み>
こころこごゆ ふるえるふたりの めしいかな やみのふかきに もぐらまぐわう
<意味>
こころの中までが冷えきってしまったふたりの盲者だなあ。闇の深いところでモグラが交尾している。
<解説>
上の句も下の句も、同じモノの比喩表現である。しかもそれはおそらく、作者自身とその恋人との情景なのである。
ひたすら寒い日々が続く。間もなく節分 (Setsubun) が来て、そして立春 (Lichun)。暦の上では春の到来を告げられつつあるが、その実際は例年以上に厳しい冬の中にある。
内心は冷えきっていたとしても、深い土中にいれば、まだ暖かいのかもしれない。
猶、初句はk音を重ね、第二句はf音を重ねて、韻律を整えている。