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地にありて 天駆る乙女は 純情に 想ひ託して いく光年
<読み>
ちにありて あまかるおとめは じゅんじょうに おもいたくして いくこうねん
<意味>
地上にありながらも、宇宙を駆け巡る乙女は、[小説家] の純粋な想いを託した、幾光年もの旅。[その旅路の果てに彼は逝ってしまった。]
<解説>
タイトルにある様に、レイ・ブラッドベリ (Ray Bradbury) の死を受けて詠んだ歌。挽歌 (Lament) である。
いくつもの天体ショーがあるこの年に、彼の訃報が届けられるのは、いささか因縁めいた話ではある。
第3句「純情」をそのままの意義で捉えると、限定的な意味しか持ちえないので、少し拡大的に解釈して、上の様にしてみた。
結句「いく」は、「幾」と「往く」と「逝く」の掛詞。「生く」を加えてもよいかもしれない。