<画像>
湯浴みして 君との逢瀬ぞ 想い出づ 涙激しく 溢れ出にけり
<読み>
ゆあみして きみとのおうせ おもいいづ なみだはげしく あふれいでにけり
<意味>
湯を浴びていると、あなたとの逢瀬ばかりが、自然と思い出される。涙が溢れんばかりに激しく流れ出してきた。
<解説>
「出づ」という語句は、自発性を含む単語なので、「(本人の意志とは無関係に)自然と出てくる」というニュアンスが伴なう。従って「忘れようとしても忘れられない」というイメージが裏に隠されている。
「想い出す」とすると、作者の意志が感じられ、まったく異なった趣の歌になる事に注意。