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夜も明かば 祭りの果てや 伽藍堂 もぬけのからに 吹く風寒し
<読み>
よもあかば まつりのはてや がらんどう もぬけのからに ふくかぜさむし
<意味>
夜も明けてみれば、祭りの果てだからなのだろうか。ひとっこひとりいない。もぬけの殻になったその場所に吹く風は寒い。
<解説>
第3句「伽藍堂」は、ある特定の神社仏閣にある建物を指した言葉ではなくて、比喩表現としての「がらんどう」。誰もいない閑散とした様を指す。
そういう意味では、第4句「もぬけのから」も同義だ。ただ敢て言えば、この語句には、いつと違うとか、先刻とは違うという様なニュアンスがつきまとう様に思える。
だが、いずれにしても、詠われている場所がどこなのかは、特定されていない。
むしろ、ここ数日来の肌寒さや、そこから発する心象風景を詠んだモノなのだろうか。