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東雲に 覚醒めてみれば 淡き夢 吾が身かき抱く きみのかひなも
<読み>
しののめに めざめてみれば あわきゆめ わがみかきいだく きみのかいなも
<意味>
夜が明けて目覚めてみれば、それは淡い夢だった。わたしの身体を抱くあなたの腕も。
<解説>
初句「東雲」とは"しののめ"と読んで、夜明けを意味する。夏の短い、そして寝付けない夜に観た、うたかたの夢を詠んだ歌。
下の句に登場する「きみ」は、夢の中だけの存在なのか、それとも、実際に同衾している相手の事なのか。歌の解釈上では、いずれの場合でも成立しそうだが、詠いかけている相手である「きみ」への、作者の想いは、微妙に異なるモノになるだろう。