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常夜灯を 憎み舌うつ 暗殺者 やいばに映ゆる おのれが影も
<読み>
じょうやとうを にくみしたうつ あんさつしゃ やいばにはえる おのれがかげも
<意味>
常夜灯を憎んで舌打ちする暗殺者 [が潜んでいる]。凶器の刃に映えている自身の影も。
<解説>
『新青年』にでも掲載されていそうな、古典的でロマンティックな、ミステリの一節の様で、それに気づけば、上にある様に解釈に難はない。
だけれども、ふと、突っ込んだ解釈をしてみると、結句に対しては少なくとも二通りの解釈の可能性がある様な気がする。
つまり、暗殺者が刃に対して舌打ちしているともとれるし、その一方で、影自身が舌打ちしているとも、とれると謂う事だ。あまり大差はない、一体、どこが違うのだろうという誹りを受ける可能性もなくはないが、それも含めて、どんな解釈をするかで、その人物のミステリに対する"おもい"と謂うモノが推し量られる様な気がするのだ。