<画像> 吹き溜まり 紅黄茶色と舞いにけり 寄る辺なき身は 我にも似たり
<読み> ふきだまり あかきちゃいろと まいにけり よるべなきみは われにもにたり
<意味> ふきだまりに紅や黄色や茶色の木の葉が舞っている。その心もとない葉々の様子は、わたしの様だ。
<解説> 風に舞う木の葉が、吹き溜まりに吹き溜まっているその叙景を、素直に作者自身の内心と重ね合わせた歌。歌全体を支配する暗い情景を「紅黄茶色」とカラフルに彩る事で、単調となりがちなテーマを救っている。