<画像> 冬の空 我観る月は ひとつなれど ただその想ひ いずこに届く
<読み> ふゆのそら われみるつきはひとつなれど ただそのおもい いずこにとどく
<意味> 冬の空に浮かぶ満月、わたしの観ているその月はたったひとつだけれども、わたしの想いは誰の元に届くのだろうか?
<解説> 古来より、月に己の想いを託す歌は数多くあるが、この歌はその行為を逡巡する歌である。揺るぎない自然に対して、己の心情の優柔不断さを詠んだ歌とも読める。