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逆光の きみの頤 その稜を 吾が指辿りて 歩むその後
<読み>
ぎゃっこうの きみのおとがい そのりょうを わがゆびたどりて あゆむそののち
<意味>
逆行の中にあるあなたの頤が描く稜線をわたしの指が辿り歩いたその後に。
<解説>
詞書が、この歌の叙景を総て説明してくれている。つまり、恋人の膝の上に己の頭を置いた作者の視線と、そこでの行為なのだ。
場所はこの季節だから屋外なのかもしれない。勿論、そこが室内であっても同様だ。
膝枕 (Sleep On One’s Lap)
の上には、作者の恋人の頭部があって、上からの光の加減で、逆光 (Contre-jour) を浴びている。そこに作者は腕を伸ばして、恋人の頤 (Chin) に触れているのだろう。
結句の「その後」になにがあるのか、それは膝枕 (Sleep On One’s Lap) の経験者ならば、自ずと解るのに違いない。
余談だけれども、ぼくのPCでは「頤」を変換してくれないから今回、詰まらない事で手間取ってしまった。