雨ノ日々ヲ詠メル[040)るいの歌集(仮)]
(2014-06-26 17:30:52) by =oyo=


<画像:20140626.jpg>
うすやみに ゆびの憶ゆる きみが肌理 夕になりても 朝になりても

るい詠める

<読み>
うすやみに ゆびのおぼゆる きみがきめ ゆうになりても あさになりても

<意味>
薄闇の中で指が憶えているのはあなたの肌合いである。夕方がきても朝がきても。

<解説>
解った様で、よく解らない歌。情景が、初句の「うすやみ」の中の様に、ぼんやりとしたままなのである。
恐らく、この歌に登場する「きみ」と過ごした時間は、随分と昔の事で、記憶も定かではないのだろう。もしかしたらもう、顔も名前も忘れてしまっているのかもしれない。にも関わらずに、指先に遺った感触だけが鮮明なのだ。
そんな歌なのであろう。
そして、その感触を憶いださせるのが、その時にともに過ごした「うすやみ」の中なのだろう。
この時季、天候がはっきりしない場合は特に、時計が指し示す時間だけでは、今が朝なのか夕なのか、覚束ない。下の句は、そんな事を踏まえてなのかもしれない。

(この項:たい)


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