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おつとりと 春めく陽射しの うらめしさ 枕のしたに あたまうづめて
<読み>
おっとりと はるめくひざしの うらめしさ まくらのしたに あたまうずめて
<意味>
おっとりとした春めいた陽射しがうらめしさで、[わたしは] 枕の下に頭を埋めている。
<解説>
今週の月曜日に桜の開花宣言が発表された。陽射しは否応もなく春のそれだが、それにしても1日の寒暖の差が激しい。夜から朝方にかけては、まだ真冬の装いのまま だ。
と、謂う気象条件が原因なのかは解らない。解らないけれども、作者を悩ませる頭重の原因は、その春の陽射しにあると謂いたげだ。
心身が弱っている際は、周囲がまったく自分自身には無関心で、それが否応もなく不条理に思えてくる時がある。初句「おっとりと」は、春めいた陽射しの安閑な様の描写であると同時に、そんな [春めいた陽射し自身からみれば] 謂れなき批難から発せられたモノと思える。