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紫陽花の あめを朧と 化すかはり ゆくへ阻むや 夢のぢぢやう
<読み>
あじさいの あめをおぼろと かすかわり ゆくえはばむや ゆめのじじょう
<意味>
紫陽花が雨をかすんでみえる様にする代わりに行方をはばむのはそれが夢だからである
<解説>
数日前に梅雨入り (Rainy Season Has Come) した。
この時節に咲く紫陽花 (Hydrangea Macrophylla) は、降る雨に対するネガティヴな心象を和らげる様な心地がする。
この歌を読んで憶い出したのは、数年前のこの時季、ある沿線に咲き誇る紫陽花 (Hydrangea Macrophylla) だった。乗っている電車の行方を阻むかの様に、路線間際まで咲いているそれは、実際の花々よりも遥かにおおきくみえて、降りしきる大粒の雨との相乗効果でそら恐ろしく感じた。
結句「ぢぢやう」は事情 (Some Reasons) と解して上の様に意味を解したが、自乗 (Square) なのかもしれない。
『夢の夢 (#9 Dream)』 [ジョン・レノン (John Lennon) 『心の壁、愛の橋 (Walls And Bridges)<画像:>』1974年発表作品収録]。