炊事場デ詠メル[040)るいの歌集(仮)]
(2015-07-09 17:15:58) by =oyo=


<画像:20150709.jpg>
梅雨のひる にはかに闇の 訪れて 蛇口のみずの うつわ敲くをと

るい詠める

<読み>
つゆのひる にはかにやみの おとずれて じゃぐちのみずの うつわたたくおと

<意味>
梅雨空の昼、急に闇が訪れて蛇口からでる水の食器をたたく音 [が聴こえる]。

<解説>
昼食の、台所仕事での事。その最中に、恐らく雨脚が強くなったからであろう。あたりが急に暗くなる。その間、動いている筈の手はとまっていて、開けっ放しになった水道から出る水が食器の上にあたって音が聴こえる。
意味合いとしては上の様なモノだが、上句が視覚上の出来事を詠み、下句が聴覚上の出来事を詠んでいる。しかし、歌全体にあるのは、内心の微妙な移ろいなのだ。

(この項:たい)


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