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駅まへの 傘のしずくの 行き先は 喪章のひとの 掲げをる名
<読み>
えきまえの かさのしずくの ゆきさきは もしょうのひとの かかげおるな
<意味>
駅前で [傘をたたむ人々のその] 傘からおちるしずくの流れてゆく行き先は、喪章をつけた人が掲げて居るその家の名である。
<解説>
今日は朝からの雨で大変涼しい。この夏の猛暑もひと段落だ。
歌の内容は、葬儀の案内の為にたつ人の光景だが、それはそのまま実景を詠んだモノなのだろうか。それとも、そこからさらに踏み込んだ内心を詠んだモノだろうか。それは作者が単なる通りすがりのモノである場合や、もしくは、その葬儀に参列するモノである場合、それぞれに応じた詠み方となるのかもしれない。
いく夏をおしむ、そんな感慨もそこには込められてもいるのか。