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陽ひくく 諍ふひとびと 傍にみて あしとらはれて いたむ巻き爪
<読み>
ひひくく いさかうひとびと わきにみて あしとらわれて いたむまきづめ
<意味>
陽が低い頃に諍いをしている人々を傍にみながらそこを通り過ぎようとすると、足をとられて巻き爪が痛む。
<解説>
ざっくばらんに謂ってしまうと、よそ見歩きしていたらこけてしまいました、と謂う様な、いささか滑稽な歌なのだが、これに詞書にある通りに、歌の背景としてみれば、総ては路面凍結のせいである、と解釈可能なのだ。第2句の「諍ふひとびと」ももしかしたら、その遠因がそこにあるのかもしれないし、それにみとれて作者が「あしとらはれ」たのも、そのせいだ。
今週月曜日の雪は、朝の通勤時間と重なって、この都市の雪への脆弱性を露呈した訳だが、個々人にとっては本当に気をつけなければならないのは、その翌日の晴天なのかもしれない。