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まどろみに となり訪ふ 夜の音 ながくほそくと 背つたふ汗が
<読み>
まどろみに となりおとなう よるのおと ながくほそくと せつたうあせが
<意味>
まどろんでいると隣家を訪れる夜の音がする。ながくほそくと [わたしの] 背をつたって流れる汗が [恐怖を物語っている]。
<解説>
上の<意味>で補ってみた「恐怖を物語っている」はほんの一例でしかない。結句が言いさしのままで終わっているので、散文とさせるにはなんらかの述部が必要なので付け加えたのにすぎず、きっと、他にもっと良い表現が可能だと思う。
歌の情景としては、隣家の訪問者の音が、寝入りかけた作者に怖しい想いをさせたと、謂うものだろう。その怖しさの正体が何なのか、ここでは具体的ではない。
それは音そのものなのか、その音の主に起因するものなのか、それとも、作者が知り得た隣家の事情によるものなのか、想像する事はいくらでも可能だ。
そう謂えば、今夜は七夕 (Tanabata : Evening Of The Seventh) なんだよねぇ。