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幕引きは 気の晴れぬ儘に 雨の降る 終はらぬ夏に 雷無月の聲
<読み>
まくひきは きのはれぬままに あめのふる おわらぬなつに かみなかりづきのこえ
<意味>
[今年の酷暑の] 幕引きは、気が晴れぬままに降り続く [雨である]。終わらない夏にも10月の声 [が聞こえる]。
<解説>
秋分は越えたけれどもまだまだ暑い。しかも、台風が去った今でも不安定な天気だ。蒸すのだ。
第2句「晴れぬ」は、天候への言及であると同時に、自身の心情の言及でもある。
結句「雷無月」は10月の異名。よくきかれるそれは神無月ではあるが、7〜8月の不安定な天候を思えば「雷無月」の方が相応しいだろう。果たしてその名の如くの天候が、来月にはなるのだろうか。