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往生し 刻む時計の 音も消ゆ 過去と未来の 行き交ふ街に
<読み>
おうじょうし きざむとけいの おともきゆ かことみらいの いきかうまちに
<意味>
困り果てて刻んでいる時計の音も消える。過去と未来の行き交う街に。
<解説>
一見、SF的な様相を示した歌ではあるが、詞書がそれを否定している様に思える。
電車の遅延、もしくは、これから向かうべき目的地の場所が不明な場合、等であろう。
初句「往生する」はこの場合、"立ち往生する (Be Held Up)"と謂う様に使う場合の語句であろう。しかしながら、"大往生を遂げる (To Have Lived A Full Life)"と謂う成句に登場する様な"死ぬ"と謂う意味で解釈する事も出来ない訳ではない。その場合は、歌が描いている光景は全然異なるモノになるであろう。