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朝の景は 春つぐ花も さかまふて われさきに消ゆ あおのむかうへと
<読み>
あさのけいは はるつぐはなも さかまふて われさきにきゆ あおのむこうへと
<意味>
朝の景色は 春を告げる桜の花も逆巻いて我先に消えてゆく青信号の向こうへと。
<解説>
先日、全国に先立って開花宣言 (Announcement That The Cherry Trees Are In Bloom) が発せられた東京 (Tokyo) だが、体感的にはまだそれを受け止めるところへとは辿り着いていない。寒いのだ。
満開の折に桜の名所へ向かえばきっと、歌の様な光景には出逢えるのかもしれないが、実際にはどうなのだろう。何れにしても、数日は先の光景の様にも思えるし、それ以上に、作者のこころのうちを反映させた心象風景の様にも思える。
朝の寒さに身をすくめて出勤する人々と同様に、散った花びらのこころにも去来する何かがある様にも思える。