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躊躇ひも せつなきことも 昇つてく 黒きと蒼きが しよう談するをり
<読み>
ためらいも せつなきことも のぼってく くろきとあおきが しょうだんするおり
<意味>
躊躇いもせつない事も [エレベーターで] 昇って来る黒い [人物] と蒼い [人物] が商談している最中に。
<解説>
第4句の「黒き」「蒼き」はそれぞれ形容詞ク活用連体形なので、体言を補って解釈する。
第3句「昇つてく」の「く」はカ変動詞「来」終止形。
歌の解釈としては第4句「黒きと蒼き」をどの様な人物と解釈するかによって、多様な解釈が可能となりそうに思える [例えば、出席すべき会議の場に遅刻してしまい大慌てで向かっている最中とか?]。
勿論、そんな人物達が商談に耽っていたとしても、それとは一切関係なく、昇りのエレベーターに乗るある人物の心象が描写されていると謂うモノも、あり得るだろう。