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じやう剤の うす桃色が ふたつみつ あつみある影 吾の掌のうへに
<読み>
じょうざいの うすももいろが ふたつみつ あつみあるかげ あのてのうえに
<意味>
錠剤の薄桃色したものがふたつみっつ、厚みのある影を落としているのは、私のてのひらの上である。
<解説>
寒い寒い。
とは謂うモノの、日照時間は確実に延びてきていて、夕闇の訪れる時間も確実にうしろに下がってきている。だから、同じ時間に呑むべき薬も、夕陽を浴びている時間の中での服用となる。
と、歌の意図しているモノと少し違った事を考えてみたのは、やっぱり寒いからだ。
第4句「あつみある影」をどう理解すべきか。と謂うのが本来、この歌に向かうべき姿勢ではないだろうか。ぼく個人としてはその影の存在感が薬そのものの存在感と評価されて、それがさらに自身の疾病への感慨へと連なっていくと、みたが如何だろうか。
ぼくの棲んでいる地域では、寒い寒いですんではいるが、各地におおきな被害をもたらしている。