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みつめをり 水面に映えて 濁れるを きのふのことも うたかたにせむと
<読み>
みつめおり みなもにはえて にごれるを きのうのことも うたかたにせむと
<意味>
みつめている、水面に映えて濁っている [みえる桜の花] を。昨日の事も泡沫の様に [消してしまおう] と。
<解説>
先週の雪が嘘の様に、昨日今日と暖かい。いや、時間帯によっては汗ばむ程程だ。しかも、凍えているうちに、今年の桜は開花してはや、満開。一体、今の季節はいつなのだろう。
そんな天候の中に咲き誇る桜をみあげようともせずに作者の視線は下方に向かう。本来ならばしろく、そして眩しいばかりの花々も、淀んでみえるのは、なにも本人の心情だけがなせる術でもないだろうに。