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日がかはる まどの灯りと せなの闇 こころふたつに 責めらるゝ夜
<読み>
ひがかわる まどのあかりと せなのやみ こころふたつに せめらるるよ
<意味>
日付がかわる、窓に映える街灯りと背後の闇、二心に責められている夜である。
<解説>
第2句と第3句で明暗の対比がある。対比はそれだけではなくて、室外と室内、前と後ろも控えていて、もう少し想像をこらせば、過去と未来も浮かんでくるだろう。と、謂うのは初句「日がかはる」でそれをほのめかしているからだ。
そしてそれにとどめをさすのが、第4句「こころふたつ」である。すなわち二心とは、疑心、不義や不忠、浮気心と謂う意味があるのだ。
但し、詞書を念頭にいれるとはっきりしない天気の下、深夜にも関わらずに、これから外出すべきや否やを逡巡しているだけ、と読めなくもない。