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掌のうへの 錠剤ふたつ しろきゆへ しあはせかはと いづる言の葉
<読み>
てのうえの じょうざいふたつ しろきゆえ しあわせかはと いずることのは
<意味>
掌の上にある錠剤2錠がしろいので、幸福だろうかと言葉が生じる。
<解説>
第4句の「かは」は係助詞。疑問もしくは反語の意である。ここでは疑問と解したが、反語としても意味は成立する。その場合は、"幸福だろうか否そうではない"と訳す。また、係結びの法則故に、省略されている用言は連体形となる。
薬の服用はあらかじめ、用量と回数が決められているので、普段、なにげなく行われるが、詞書にある様に、翌日が通院日ならば、手許にあるのはその掌上のモノで最後だろう。それ故に生じる感慨、と看做すべきであろうか。