<画像:20181220.jpg>
陽はうすく 弓手にゆれる 錠剤と 濡れたコップに 朝はいつわり
<読み>
ひはうすく ゆんでにゆれる じょうざいと ぬれたこっぷに あさはいつわり
<意味>
朝陽のひかりはよわく、左手で揺れている錠剤と [その錠剤を呑む為に水の入った] コップがある事によって、その日の朝には偽りがある。
<解説>
<意味>を書こうとすると、歌そのものにはない事柄を捕捉していかないと、文章と成立しない事に気づく。逆に、いくらでも語句を継ぎ足していく事も出来そうな気がする。そして、その結果、歌本来に託されたモノと離れていく [のかものしれない]。
と、謂うのはきっと、この歌から幾つも幾つも物語を紡ぎ出せそうに想えるのだ。
例えば、「錠剤」とは、果たしてどんな種類のモノなのだろうか。
また、「錠剤」を呑む、果たしてその行為はどうしても必要な行為なのだろうか。詐病とは謂う程のものではないとはしても。