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何時となく わくうたかたは ふゆのみづ よどみの底意を 推さるるがゆへ
<読み>
いつとなく わくうたかたは ふゆのみず よどみのそこいを おさるるがゆえ
<意味>
常に沸き起こる水泡が冬の水面にあるのは、淀んでいるこころの奥底が推察されてしまうからだ。
<解説>
今朝は寒い。真冬と謂う語句がまさに相応しい。
明鏡止水 (A Mind As Serene As A Polished Mirror) と謂う語句があるが、ここで詠われているのは、その逆である。しかも、氷りつくどころではない。
ところがそれは生命力と謂う様な賞賛に値する様なモノではなくて、徒らに、おのれの内心を誤魔化している風情なのである。
と、綴ると解る様に、この歌は実景を詠んだモノではなくて、明鏡止水 (A Mind As Serene As A Polished Mirror) と謂う語句と同様、心象を詠んだモノなのだろう。
初句にある「何時となく」は、幾つも意味があるがここでは、"いつでも"とか"常時"と解釈する。