<画像:20190523.jpg>
駅頭の 澱むながれに あらがふに ひややかなるや 制服のこ等
<読み>
えきとうの よどむながれに あらがうに ひややかなるや せいふくのこら
<意味>
駅頭で淀んでいる [人の] 流れに逆らうものの、 [その様に] ひややかなのは制服を着た子供達である。
<解説>
火曜日はおもわぬ大雨にみまわれた日であった。雨具はあるモノの、それを用いて降る雨のなかに出るのはすこし躊躇われる。そんな日である。その雨による交通機関の遅延は恐らくなかっただろうが、駅頭での人々の動きは鈍い。そして混雑する。その情景。
結句にある「制服のこ等」に対する非難がましい想いと謂うよりも、ここにあるのは学生と勤め人の、行動様式ないしは思考様式のちがいであろう。
余談だが、結句を<読み>で仮名書きした際にふと、「こら」と謂う語句でゲシュタルト崩壊 (Gestaltzerfall)したのである。この語句、単体で取り出してしまうと如何様にも解釈可能なのだ。