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あわい陽に 夏のつかれと 湯にしづみ 洗顔液の くろい蓋みゆ
<読み>
あわいひに なつのつかれと ゆにしずみ せんがんえきの くろいふたみゆ
<意味>
淡い陽の光のなかで、夏のつかれのとれぬままに入浴すると洗顔液の黒い蓋が眼にはいる。
<解説>
急に涼しくなった。秋なのだろうか。予報ではこの涼しさは一両日限りのモノで、また暑さがぶりかえすと謂う。体調管理の難しい時季がやってきたのだ。
浴室やその備品は、淡い色調のモノが多い様な気がする。その中で、ひとつふたつ強い色彩のモノがある。当然、目立つ。そこに視線が奪われしまう。
歌の情景とはその様なモノだ。初句「あわい」が結句「黒」を強調する。
結句「みゆ」はヤ行下二段活用終止形で、意味はみえる、である。