<画像:20191024.jpg>
吾のひとの ながるる汗と 果つる背に 滲むおもひも 秋のよはあかく
<読み>
あのひとの ながるるあせと はつるせに にじむおもいも あきのよはあかく
<意味>
わたしのあのひとの、流れる汗と果てる [際の] 背中に、滲んでいる思いも秋の夜は、赤いのである [もしくは明るいのである。
<解説>
初句「吾の」は、"わたしの"と解すべき"吾"と指示代名詞"あの"との掛詞と、理解する事が出来る。
結句「よは」は、"夜は"なのか"夜半なのか"、尤も解釈上に殆ど異同はないのだろうが。
同じく結句「あかく」は、"赤く"なのか"明く"なのか、それによって歌の解釈とは微妙に違う。いずれにしても、単純に色彩や明度だけを指した語句ではないだろう。その語句はなんらかの作者の心象が反映されている筈だ。
さて?