百鬼夜行ヲ詠メル[040)るいの歌集(仮)]
(2019-10-31 17:26:06) by =oyo=


<画像:20191031.jpg>
蠢くが 万霊節の まへのよに ふりかへりて猶 掌をふる吾に

るい詠める

<読み>
うごめくが ばんれいせつの まえのよに ふりかえりてなお てをふるわれに

<意味>
蠢くモノ達が万聖節前夜に、[そのなかのひとりが] 振り返って猶、掌をわたしに振る [もしくは、掌をふるわたしに ... ]。

<解説>
詞書にある「百鬼夜行 (Hyakki Yagyo : Night Parade Of One Hundred Demons)」とは文字通りに、100匹、否それ以上の数に及ぶ怪異が列を連ねて行進する様を謂う。物々しい語句だハロウィン・パレード (Halloween Parade) 程度に看做しても良いだろう。
第2句「万聖節 (The Commemoration Of All The Faithful Departed)」は別名、死者の日 (All Soul's Day)。キリスト教 (Christianity) に於いて死者に祈り捧げる日である。その前夜が所謂ハロウィン (Hallowe'en) 。このふたつの日の関係は、クリスマス・イヴ (Christmas Eve) とクリスマス当日 (Christmas ) の関係と同様だ。静かに祈りに服する当日とその前夜での祝祭である。
だから、この歌はハロウィン (Hallowe'en) の叙景を歌ったモノなのである。
但し、第3句「よ」は"夜"と"世"の掛詞と看做す事も出来るだろうし、結句での「掌をふる」人物は、その列の参加者の様にもそれを観る作者の様にも解釈出来る。穿った解釈を試みると、すこし怖い歌にもなり得よう。
また、仮に後者の解釈によったとすると、掌をふる作者に対して、行われた行為等を補って解釈する必要がある。例えば、"誘う"。

(この項:たい)


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