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のつそりと うごきはじむる その日にも いだせぬ文を 綴づらばあめ
<読み>
のっそりと うごきはじむる そのひにも いだせぬふみを つづらばあめ
<意味>
ゆっくりと動き始めたその日にも投函できない手紙を綴ったら雨 [が降るだろう]。
<解説>
第2句「うごきはじむる」は、カカ行四段活用動詞"うごく"連用形 + マ行下二段活用動詞"はじむ"連体形で、次の句の「その日」を修飾する。
第4句「いだせぬ」は、サ行下二段活用動詞"いだす"未然形 + 打消しの助動詞"ず"連体形で、直下の「文」を修飾する。
結句「綴づらば」は、ラ行四段活用動詞"綴る"未然形 + 順説仮定条件を意味する接続助詞"ば"で、"もし綴るのならば"と訳す。これが、"綴れば"であるのならば、ラ行四段活用動詞"綴る"已然形 + 先後関係を意味する接続助詞"ば"であり、"綴っていると"と訳す。
と、なると歌そのものの解釈はどうなるのだろうか [宿題とします。詞書も含めて考える事]。