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夕しぐれ 閨やを訪なふ きみがこと けふもおなじと なぢるもあひがゆへ
<読み>
ゆうしぐれ ねやをおとなう きみがこと きょうもおなじと なじるもあいがゆえ
<意味>
夕時雨が降るなか、寝室を訪れるあなたのことを今日も同じかと詰るのも愛しているが故である。
<解説>
今日ははっきりしない天気で、肌寒い。このまま秋を通り越して冬になってしまうのだろうかと、思ったりもする。暦をあらためて眺めれば、10月も後半で今年と謂う年も、そろそろ幕を引き始める時季だ。
歌われている主題は簡単で解りやすく、そして、こちらとしては耳が痛い。だからと謂って新奇なモノを試みれば、それはそれでとやかく謂われてしまうのも事実である。
寝室を意味する語句"閨"はそれ1語で"ねや"と読む。それを「閨や」と綴るのは、"閨夜"、すなわちそこで過ごす1夜の事をも意味させようとしているのか。