秋夜ヲ詠メル[040)るいの歌集(仮)]
(2021-10-07 17:15:59) by =oyo=


<画像:20211007.jpg>
ふりむかば 闇くろぐろと 寝屋のとが きみの去りしに はやみつとせが

るい詠める

<読み>
ふりむかば やみくろぐろと ねやのとが きみのさりしに はやみつとせが

<意味>
振り向くと闇の中に [それよりもさらに] くろぐろと寝室の扉が [望まれる]。あなたが去ってから早くも3年が [過ぎた]。

<解説>
秋の夜の叙景、と謂うには少し真夏の面影を引き摺っている。描写されているのが情景と謂うよりも、心理の様に読めるからだ。
だから、敢えて<意味>では上句に括弧内に補足してみた。素直に読めば、"夜の闇がくろぐろと"と謂う様なモノになるであろう。つまり、その"夜の闇"よりも深く暗い、と。
第3句「とが」は<意味>では"扉が"と解釈してみたが、"咎"と読めなくもない。"閨房で犯された罪"、"閨事での禁断"と解釈すれば途端に、艶かしい叙景が浮上する [と、なる下句の解釈も若干変更を促されるであろう]。

(この項:たい)


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