大寒ニ詠メル[040)るいの歌集(仮)]
(2022-01-20 17:19:31) by =oyo=


<画像:20220120.jpg>
しらぬかを きみが不在の この夜を 凍てつく空の くもの白きは

るい詠める

<読み>
しらんかお きみがふざいの このよるを いてつくそらの くものしろきは

<意味>
知らん顔 [をして流れてゆく]。あなたが不在の今夜の事を、凍りつく様な空にある雲の白さは。

<解説>
今日は大寒 (Dahan)。1年で最も寒さの厳しいとされる季節、その始まりの日だ。その文字をみるだけで、震えが来るのは、ここ数日の実際の寒さのせいである。
今夜はひとりぼっち、愛すべきその人はいない。そう思うと、余計に今、寒さが身に沁みる。しかし、それを慰めてくれるモノは何もなく、青空を流れる雲の白さは、あまりに有閑としている。怨めしいばかりだ。そんな歌である。
結句「くもの白き」は、明示はされていないが第3句「この夜」との対比である。
猶、指摘するまでもなく、この歌には倒置法 (Anastrophe) が用いられている。

(この項:たい)


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