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隊商は 熱砂の果てに 陽炎ふや 墜つる機体と 吾のきみが夢
<読み>
たいしょうは ねっさのはてに かげろうや おつるきたいと あのきみがゆめ
<意味>
隊商が熱砂の彼方で陽炎の様にみえるのだろうか。墜ちた機体とわたしのあのひとのみる夢 [と共に]。
<解説>
初句「隊商」は、救いとなるのであろうか。それとも、何らかの理由で彼等の許から放逐されたのであろうか。その理解によって、解釈全体が異なる様に思える。
第4句「墜つる機体」は、航空事故によって不時着もしくは大破したモノなのだろうが、作者 [もしくは歌の主人公] がその搭乗員であった可能性と同時に、遥か昔の遺物の可能性も捨てきれない。
単純に謂えば、作者 [もしくは歌の主人公] が自身の心象を第4句「墜つる機体」にみているのだ。
だから、その語句は、期待との掛詞なのかもしれない。
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