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ゑん罪で ゐたくも居られぬ この屋から 遥るかとほくに 敲く扉ほしい
<読み>
えんざいで いたくもいられぬ このやから はるかとおくに たたくとほしい
<意味>
冤罪の結果、居宅ても居られぬこの家から、遥か遠くに [助けを求めて] 敲く扉が欲しい。
<解説>
初句「ゑん罪」は、<意味>では冤罪 (Miscarriage Of justice) としたが、艶罪と読めなくもない。無実の罪 (False Charge) と、情事の罪 (Sin By Affair)、果たしてどちらだろう。
ただ、どちらにしても今居る其処は針の筵 (Bed Of Thorns) なのであり、現状を救済してくれる他処を望んでいるのだ。それは物理的に遠方であると同時に、心理的にも遠方、すなわち「ゑん罪」が喚起する醜聞 (Scandal) の類いの聴こえぬところ、と謂う意味も含まれているのであろう。