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冬たちて とはにわかれし きみの筈 恙きやに をののくばかり
<読み>
ふゆたちて とわにわかれし きみのはず つつがなきやに おののくばかり
<意味>
立冬となって、永久にわかれたあなたの筈だから、[あなたから] 無事を訪ねるのに慄くばかりである。
<解説>
初句「冬たちて」はおそらく立冬 (Lidong) の事。その日は暦の上では今年、11月7日 (November 7) である。それよりも10日遅いのは、恐らく暦上よりも体感からの認識であるのだろう。先週末の降雨以来、ぐっと気温が低くなった。
わかれた筈のかつての恋人からの音信と、それに起因する感情がこの歌の主題である。何故、この時季にと謂う点に関しては当事者にしか解らないのは自明である。尤も、その当の本人ですら、解らない場合がない訳ではない。穿った解釈は幾らでも可能であるが、ここでは擱筆しよう。