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かんくわんと 日づけかはるも 陽はまだ来 吾らをいぬき あかい灯まはる
<読み>
かんかんと ひづけかわるも ひはまだこ われらおいぬき あかいひまわる
<意味>
かんかんと [警鐘が鳴っている。] 日付は変わったが陽はまだ昇らない。わたし達を追い抜いて、 [救急車輌の] 赤い警光灯が廻っている。
<解説>
歌われている叙景は、大晦日 (New Year's Eve) から元日 (New Year's Day) にかけての夜、初日の出 (First Sunrise) のその前の光景である。作者は恐らく、家族親類もしくは友人達と初詣 (Hatsumode) 等に出向いているのであろう。そこを救急車輌 (Emergency Vehicle) が追い抜いていくのである。
第3句「陽はまだ来」は、文意から上の様に読む。カ行変格動詞「来」未然形で、その直下に否定の語句が続いていると解釈する。
この歌には2種類の"ひ"が登場する。第3句の「陽」と結句の「灯」だ。前者は自然現象である一方で後者は人事、前者が日常であるのに対し後者は非常時、とそれぞれが対局にある。