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ゆやゆよん 風にゆれたる いちじやうの ふたり間がりし みの蟲がいへ
<読み>
ゆやゆよん かぜにゆれたる いちじょうの ふたりまがりし みのむしがいえ
<意味>
ゆやゆよんと [空中ぶらんこの様に] 風に揺れている一筋の [その先にあるのは] 、ふたりが間借りしている蓑虫の家である。
<解説>
初句「ゆやゆよん」は、中原中也 (Chuya Nakahara) の詩作品『サーカス (Circus)』 [詩集『山羊の歌 (Yagi No Uta : Goat Songs)』 [1934年刊行] 所収] からの引用、本歌取である。
そこに歌われている光景は一見、寒々しい。が、その実際はどうなのか。1匹の蓑虫 (Bagworm Moth) の、その蓑と謂う狭い空間に、ふたりが間借りをしているのだ。読むヒト、そしてその人物の生活実体験に応じて、様々な解釈があり得るだろう、そうおもう。
また、本歌取された詩作品の、そこにある叙景や詩情を踏まえての解釈を試みるのも一興だろう。